会の活動
証言を聴き、記録を読み解き、次の世代とともに考える。2005年の準備会から今日まで、当会と多治見空襲犠牲者祈念像建立委員会が続けてきた取り組みです。
いま取り組んでいること
体験談の語り継ぎ
空襲を直接体験された方に、小学校・中学校・高等学校の教室や、公民館、老人クラブ、地域FM局などで語っていただいてきました。小泉中学校、昭和小学校、根本小学校、精華小学校、池田小学校、南姫中学校、北陵中学校、平和中学校をはじめ、多くの場に出向いています。生徒や参加者が真剣に耳を傾けてくれること自体が、語り手にとって大きな励ましとなってきました。
現地見学会
「多治見にも空襲があった当時の様子を知る見学会」として、空襲があったその場所で話を聞く会を重ねてきました。遺体が安置された安養寺、駅長が撃たれた小泉駅とその周辺、負傷者の手当をした校條動物病院、ネズミ岩を望む記念橋、県立多治見病院、昭和小学校などを歩いています。事前申し込みは不要で、どなたでも参加できます。
若い世代による調査と発表
中学生が夏休みの自由研究で多治見空襲を取材してまとめ、その研究を後輩が引き継ぐという流れが生まれました。高校生が紙芝居の絵を描き、高校の歴史研究会が見学会に参加して取材するなど、若い世代が調べ、考え、発表する場をつくっています。
資料の読み解き
学校日誌、『多治見消防史』、郷土史、米軍資料などの記録を読み解き、体験者の証言とつき合わせています。「軍事施設も軍需工場もほとんどなかった多治見が、なぜ空襲に遭ったのか」を具体的にひも解くとともに、いまだ明らかでない犠牲者の情報を収集し、記録として残す作業を続けています。滝呂の墓地の墓誌調査など、地域に残る戦争の痕跡も調べてきました。
慰霊の取り組み
2010年から毎年、多治見空襲犠牲者慰霊祭を営んでいます。2016年に祈念像が建ってからは、多治見市虎渓用水広場の像の前で開催しています。
記録を残し、届ける
会報を発行して活動を報告してきたほか、体験者の語りをDVDに収録する取り組みも進めてきました。新聞、テレビ、地域FM局の取材にも応じ、空襲があった事実を市民に伝えています。
市立図書館の平和学習コーナー
祈念像の建立にあたっては、制作を引き受けてくださった彫刻家や施工業者の理解により、募金額を大幅に下回る費用で像をつくることができました。そのため委員会には剰余金が生まれました。
これをどう使うかを話し合った結果、200万円を多治見市立図書館に寄付し、会の趣旨に合致する資料の購入に充てていただくことにしました。購入する資料は、図書館と委員会の双方が毎年候補を出し合い、互いの了解の上で決めています。集まった本やDVDは「平和学習コーナー」と名づけた特設の書架に並べられ、2023年1月12日にお披露目のセレモニーが行われました。
市民の皆さん、とりわけ若い人たちに、ぜひ手に取っていただきたいと願っています。
活動のあゆみ
- 2005年
「戦後60年を語り継ぐ催し」をつくろう会が発足。地下軍需工場跡の見学、広島原爆の写真展と体験談、多治見空襲の体験談などを企画。
- 2006年
「戦争を語り継ぐ会」を8月に開催。祈念像設立へ向けた動きが始まる。
- 2007年
多治見空襲犠牲者祈念像建立委員会が発足。絵本『多治見空襲と15才の私』を発刊し、教育委員会を通じて市内の学校へ配布。
- 2008年
会報1号を発行。小泉中学校、公民館、地域FM局などで体験を語る。中学3年生が夏休みの自由研究で多治見空襲をまとめる。
- 2009年
高校生が絵を描いた紙芝居『多治見空襲』を多治見市に贈呈。映画上映と語る会を開催。
- 2010年
現地見学会を開始(安養寺・小泉駅周辺・校條動物病院)。安養寺で第1回の慰霊祭を営む。
- 2011年
現地見学会を記念橋・県立多治見病院・昭和小学校で実施。県外の高校生も取材に参加。
- 2012〜2015年
中学校の夏季学習への協力、老人クラブや学童クラブでの講話を継続。毎年7月に安養寺で慰霊祭を営む。
- 2016年
6月26日、虎渓用水広場で多治見空襲犠牲者祈念像の除幕式。7月24日、はじめて像の前で慰霊祭を営む。
- 2017〜2019年
虎渓用水広場での慰霊祭を継続。学校や地域での体験講話も続ける。
- 2023年
1月12日、多治見市立図書館に「平和学習コーナー」を新設。委員会の剰余金200万円を市立図書館に寄付し、趣旨に合う資料を毎年購入していただく取り組みを開始。
- 2024年
8月11日、虎渓用水広場で慰霊祭。図書館への資料の選定と寄贈を継続。
- 2025年
10月4日、虎渓用水広場で慰霊祭。紙芝居の上演、バイオリン演奏、合唱、ハモニカ、フォークの記念行事を行う。
お話に伺います
学校の授業や地域の集まりで、多治見空襲の話を聞きたいというご希望があれば、これまでも小学校・中学校・高等学校、公民館、老人クラブ、学童クラブなどに出向いてきました。空襲があった現場を一緒に歩く見学会もご案内できます。
※ 体験を語ることのできる方が少なくなってきているため、ご希望に添えない場合があります。まずはご相談ください。